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北多摩中央医療生活協同組合 むさし小金井診療所北多摩中央医療生活協同組合 むさし小金井診療所

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医療のはなし 夏には熱中症に注意!

2017/07/05

むさし小金井診療所
医師 角 允博

熱中症とは高い温度の環境で体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節がうまくいかず、時には亡くなることもある怖い病気です。夏の暑さが原因となっている病気で、大半の方が夏にかかります。
高齢者や子供は熱中症になりやすく、注意が必要です。高齢者は体温を調節する機能が低下しています。暑さに気づきにくかったり汗をかく能力が低下したり、体の水分の量が少ないなどの原因で熱中症になる危険性が高いと言えます。子供も体温を調節する機能が発達していません。体が小さいため環境の変化を受けやすく、腎臓の働きも大人と比較して弱いため気温の変化の影響を受けやすく、熱中症には注意が必要です。
熱中症の症状はめまい、気分不快感、頭痛、吐気、だるさ、筋肉がつるなどの症状がでます。重症になってくると呼びかけに反応がない、手足がうまく動かない、けいれんなどの症状を起こすこともあります。このような症状が見られたときの対応として、涼しい環境に移動して服を脱がせて体を冷やし、水分(スポーツドリンク、食塩水など塩分の入ったものが有効です)を補給し、重症の症状が見られればすぐに病院への受診を考えなければなりません。
熱中症を防ぐためには
①暑さを避ける工夫をすること。
(暑さの強くなり時期には長時間暑いところにいない、我慢せず冷房を入れる、風邪通しのよい服を着るなど。)
②こまめに飲水摂取を行うこと
(喉が乾く前からの水分補給をします。)
③暑くなる季節の前に、日頃から徐々に熱さに慣れる体作りをすること
(急な暑さに人の体は対応ができません。やや暑い、きついと感じる環境で30分程度の運動を2週間くらいで体は慣れてきます。)
④皆でいるときはお互いに配慮すること
(休憩時間をお互いに取るよう心がける、声を掛け合うことなど。)
これらの対策が熱中症の予防には必要になってくると考えられます。
皆さん、これから梅雨明けの暑くなってくる時期から増えてくる、熱中症の症状に注意して、これからの対応と対策に努めて下さい。